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平成17年度砂防学会研究発表会要領

  1. 発表者の資格
    砂防学会員に限ります(ただし,グループでの発表の場合は,代表者が会員であること)。
  2. 発表内容
    土石流,山崩れ,表面侵食,地すべり等の土砂災害・火山災害およびそれらの防止工事,斜面緑化,森林水文,森林の影響,砂防と環境,砂防の社会的評価に関するもので,原則として学会等に未発表のものに限ります。
  3. テーマ別セッションについて
    平成17年度研究発表会においても,一般口頭発表並びにポスターセッションの他に,以下の3課題のテーマ別セッションを設定致します。このうち「企画テーマ」に関しては,昨年度に引き続き「平成16年度の土砂災害」を,その規模と社会的重要性を考慮して,特別企画の対象としました。今年度の災害は数次に渉り広範囲に及んでおりますので,発表者に関してはコーディネーターが調整させて頂きますので,御了承願います。なお,テーマ別セッションでの発表可能件数は会場と時間の制約により限定されますが,一般口頭発表並びにポスターセッションにおきましても平成16年度の土砂災害に関する研究発表を歓迎しております。

    企画テーマ:平成16年度の土砂災害について
    コーディネーター:新潟大学積雪地域災害研究センター
    丸井英明 教授

    セッションの趣旨:
     昨年に引き続き,平成16年も7月の梅雨前線による新潟・福島豪雨災害を始めとし,台風による数次に及ぶ四国の災害など甚大な土砂災害が発生しています。新潟豪雨においては,専ら破堤による洪水氾濫が注目されましたが,斜面崩壊等の土砂災害も多数発生しております。また,四国の災害における雨量は著しく多量であり,個々の斜面崩壊,地すべり,土石流の規模が大きいことが注目されます。本セッションでは,豪雨災害の実態について新潟,福井,徳島,愛媛,三重等の各地域における土砂災害の原因,機構,特徴に関して多角的な分析を試み,今後の同種の災害の防止・軽減に資することを模索します。

    一般テーマ1:土砂管理のための水文
    コーディネーター:京都大学大学院農学研究科
    小杉賢一朗 助手

    セッションの趣旨:
     山地斜面における雨水の浸透・流出プロセスは,山腹崩壊・土石流による土砂生産現象と密接に関わっています。また山地渓流のハイドログラフは,渓床・河道堆積土砂の流動を解析するのに不可欠です。したがって,流域土砂管理のための土砂生産・流出予測において,山地小流域における水文プロセスの解明と適切なモデル化は非常に重要なものであります。近年の観測・実験により,局所的な鉛直浸透,パイプ流,基岩への浸透といった,不均質な流れや,Darcy則とは機構の異なる流れの存在が明らかにされつつあります。また,タンクモデル(土壌雨量指数),ブロック集合モデル,Richards式に基づく飽和・不飽和浸透流解析など,種々の水文モデルの適用が試みられています。本セッションでは,これ等の研究成果に関して情報交換を行い,土砂生産・流出に関連した水文プロセスについて考えます。

    一般テーマ2:砂防に関わる環境の把握と評価
    コーディネーター:国土交通省国土技術政策総合研究所
    小山内信智 砂防研究室長

    セッションの趣旨:
     砂防事業は荒廃した山地流域を安定化させ,土砂移動現象による災害の防除・軽減を目的として,営々として続けられています。荒廃流域の安定化の過程において,流域や渓流周辺の環境は必然的に変化していくことになります。一方で,国民の環境に対する意識はますます強まり,かつ多様化するものと考えられます。そのため,環境がどのように変化するかを客観的に把握・評価することは,今後の砂防技術発展のひとつの方向性を規定する重要な事項といえます。本セッションでは,砂防事業の実施と環境変化との関わりについて,その実態把握と影響評価手法に関する研究の現状を踏まえ,総合的な環境の評価のあり方について考えます。
  4. 発表形式
     発表形式は,テーマ別セッション,一般口頭発表,ポスターセッションの3形式となります。
    テーマ別セッション:概要集,OHP等を用いての口頭発表となります。発表時間は1時間程度(1題あたり10分から15分程度)で発表後30分程度の総合討論の時間を設定しております。
     一般口頭発表:概要集,OHP等を用いて発表し,1題あたり15分(質疑応答を含む)の予定です。
    ポスターセッション:1時間程度の発表時間(コアタイム)に幅1.7m,高さ2.0m程度のボードに提示したポスターの前で発表していただきます。なお,ポスターはこの時間外でも展示されています。
     発表数の制限について:平成17年度研究発表会においては,出来る限り多くの会員の皆様に発表していただき,なおかつ質疑応答の時間を十分に確保することを目的として,一般テーマ別セッションは一人一件とし,一般口頭発表,ポスター発表(実際の発表者)はいずれかで一人一件とさせていただきます(同一の方が,一般口頭発表1件,ポスター発表1件とすることは出来ません)。
     なお,一般テーマ別セッションでは各セッションの発表件数が4件から6件程度に限られていますので,発表申し込みをされても発表題目として採択されない場合があることをご了解下さい。その際は,一般口頭発表またはポスターセッションでの発表題目として受理いたします。
  5. 発表申し込み
     次の(1)から(6)をハガキにて,平成17年1月21日(金)(締め切り厳守)までに,下記まで送付してください。
     送付先:〒464―8601 名古屋市千種区不老町
               名古屋大学大学院生命農学研究科 田中隆文
    (1)研究発表題目
    (2)発表内容を示すキーワード
    (3)プログラムの参考にしたいので,下記の分野から第1希望,第2希望を選んでお書き下さい。
    一般テーマ別セッションのテーマ1〜2,土砂流出,土石流,雪崩,水文,環境砂防,砂防構造物,地震,斜面崩壊,緑化,斜面安定,地すべり,警戒・避難,火山砂防,砂防計画,砂防事業,施工管理,指定地管理,その他(  )
      第1希望(  ),第2希望(  )
    (4)発表形式
    a.テーマ別セッション b.一般口頭発表
    c.ポスターセッション d.どちらでもよい
    *いずれか希望の形式をお選び下さい。特に,a.のテーマ別セッションをご希望の方は,a.に加えてb.からd.までのいずれか希望の形式をご記入下さい。例)a.またはb.
     ただし,全体の構成からご希望に添えない場合もあります。
    (5)発表者と共同研究者の所属および氏名(連名の場合は発表者の先頭に○印をつけて下さい)
    (6)連絡先の住所,氏名,電話番号,FAX番号,E‐mail
    (注)プログラム構成の関係上,発表申し込みの期限を厳守してください。
  6. 概要集掲載原稿の提出期限
     平成17年4月1日(金)(締め切り厳守)
    (注)印刷の関係上,提出期限以降は受け付けません。
    (注)ポスターセッションによる発表についても概要集掲載が必要です。
  7. 研究発表要領に関する問い合わせ先
     〒464―8601 名古屋市千種区不老町
           名古屋大学大学院生命農学研究科 
           田中隆文
           Tel:052―789―5745
           E‐mail:takafumi@agr.nagoya‐u.ac.jp

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